アルテアズール<ブランコ>のイメージ

アルテアズールのCRTとNOMとは?ラベルで追える出どころの読み方

ボトルの小さな記号は、味の感想より先に「出どころ」を語ります。

テキーラは、ボトルの形やラベルの美しさで選ぶのも楽しいです。ただ、家でゆっくり向き合うなら、もう1つ頼れる入口があります。ラベルにある短い英字と数字です。アルテアズールなら、CRTとNOMがその代表です。ここを読めると、買い物が気分ではなく根拠を持ちはじめます。

重要なのは、味の優劣を決める道具として使わないことです。ラベルの記号は、良し悪しの判定ではなく、出どころの座標を渡してくれます。座標があれば、その1本を安心して任せられる夜が増えます。

CRTとは、テキーラがテキーラであるための監督役です。

CRTは、Consejo Regulador del Tequila(テキーラ規制委員会。メキシコでテキーラの基準を監督し、確認する組織です)の略です。テキーラは、どこで作っても名乗れる蒸留酒ではありません。生産できる地域、使える原料、製法、度数などが、メキシコの公式基準で定められています。

その公式基準の中心にあるのが、NOM 006 SCFI 2012(テキーラの仕様を定めたメキシコの公的ルールです)です。CRTは、このルールに沿っているかを畑から市場まで確認し、分析し、認証すると説明しています。つまり、ラベルにCRTの要素が見えることは、出どころが公式の枠組みに接続しているサインになり得ます。

もちろん、CRTが味の好みまで保証するわけではありません。ただ、出どころの確認ができるという一点で、家飲みの安心感は変わります。飲み比べをしなくても、筋の通った買い方が成立します。

NOMとは、ラベルから蒸留所へつながる番号です。

NOMは、Norma Oficial Mexicana(メキシコの公式基準です)という言葉に由来します。ただし、ここで混乱が起きやすいです。NOMには、ルールの名前としてのNOMと、ボトルに印字されるNOMの2種類があります。

ルールとしてのNOMは、先ほど触れたNOM 006のように、テキーラの仕様そのものを指します。一方で、ボトルで目にするNOM 1459のような4桁の番号は、Authorized Producer Registration Number(認可を受けた生産者の登録番号です)として扱われます。CRTは、NOMという表記と4桁の登録番号、そしてCRTという表記が組み合わさる形を説明しています。

この4桁は、ブランド名ではなく、作った蒸留所側の番号だと捉えると読みやすいです。ラベルのデザインが変わっても、NOMが同じなら、少なくとも同じ蒸留所のラインに触れている可能性が高まります。

アルテアズールは、NOM 1459という座標を持っています。

アルテアズールは、CRTが公開している登録情報の一覧で、TEQUILA SELECTO DE AMATITAN, S.A. DE C.V.に紐づき、NOM 1459として掲載されています。所在地はAmatitan, Jaliscoと示され、同じ行にARTE AZULのブランド名が並びます。

ここで得られるのは、味の説明ではなく、出どころの答えです。少なくとも、そのボトルがどの蒸留所の枠組みで作られているかを、ラベルの数字から逆算できます。家で注ぐ1杯が、誰の設備と管理の中で生まれたかが見えてくる。それだけで、飲み方の姿勢が少し落ち着きます。

DOTは、地域としてのテキーラを守るための言葉です。

CRTの資料にはDOTという列があり、アルテアズールの行には173が並びます。DOTはAppellation of Origin(原産地呼称。決められた地域で、決められた条件のもとで作られることを示す考え方です)に関わる表記として扱われます。

CRTは、テキーラの原産地呼称の対象地域が5州にまたがる181の自治体だと説明しています。つまり、DOTは単なる飾りではなく、地域とルールの束に結びついた印です。ラベルにDOTが直接書かれていないボトルもありますが、CRTの一覧と合わせると、出どころの地図はさらに具体になります。

ラベルで追えるのは、安心のための情報です。

家でアルテアズールを開ける夜、最初にやれることは難しくありません。ボトルのどこかにあるNOMを探して、数字を控える。それだけです。次に、その番号がCRTの一覧でどの会社名と地域に結びつくかを確かめます。ここまで来ると、宣伝文句より、出どころの事実が手元に残ります。

ただし、NOMが分かったからといって、味まで1つに決まるわけではありません。同じ蒸留所が複数のブランドを作ることは珍しくありません。原料の畑の選び方、蒸留の切り方、寝かせ方、ブレンドの方針で、中身は変わります。NOMは判決ではなく、起点です。起点があるから、次に知りたいことが自然に決まります。

もう1つ現実的な注意もあります。輸入品は、日本語の表示シールがNOMの近くに貼られて見えにくいことがあります。首のあたりや裏ラベルの端、ガラス面の印字など、場所が分かれている場合もあります。見つからないときは、ボトルを明るい場所でゆっくり回すと、数字が浮かびます。

出どころが見えると、飲み方が自然に決まります。

たとえば、アルテアズールをストレートで少量だけ注ぎ、香りを急いで集めずに口へ入れる。次に水を数滴足して、香りの輪郭がほどける瞬間を見る。こうした小さな飲み方の差は、出どころが確かだという感覚が支えてくれます。安心があると、余計な演出を足さずに済みます。

20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。大人の家飲みでは、量を増やすより、出どころを知って味の動きを観察するほうが、満足が長く続くでしょう。

商品はこちら

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

上部へスクロール