皿を返しただけで、席の空気が変わることがあります
料理を作るより先に、器を選びたくなる夜があります。冷蔵庫の中身は同じでも、どの皿にのせるかで、食卓の速度が変わります。文五郎窯の奥田章さんによる十草のリバーシブル皿は、その変化が分かりやすい器です。裏返すという動作が、そのまま演出になります。やや大きめの皿を用意したい人ほど、効いてきます。
この器は「返せる余白」でできています
私はこの皿の強みを、返せる余白と呼びます。片面だけで用途を決めつけず、気分や料理で顔を変えられる余白のことです。十草模様の面は台皿として、前菜の盛り合わせや肉料理などを気持ちよく受け止めます。裏を返すと、焦げ茶色のフチが立ち上がる器になり、多少の汁気がある料理にも寄り添うと案内されています。
十草の面は、料理の輪郭をはっきりさせます
十草は、細い筋が放射状に走る模様です。写真映えのための柄というより、料理の色を浮かせるための線だと考えると分かりやすいです。たとえば、白いチーズと黒こしょう、カラスミのような乾いた旨み、焼き目のついた肉の褐色などが、線の上で締まって見えます。おつまみを少量ずつ並べても、間がだれにくいです。
裏の面は、皿と鉢のあいだに立ってくれます
もう片面は、フチがあることで受け皿としての安心感が出ます。ソースが少しあるパスタ、ドレッシングをまとったサラダ、汁気がある温かい前菜などが置きやすいです。深い鉢ほど重たくならず、平皿ほど気を使わない。その中間に収まってくれるのが、家飲みの席では助かります。
直径は約26センチ、主役を受け止めるサイズです
この十草リバーシブル皿は直径が約26センチとして紹介されています。大皿としてテーブルの中心に置き、肉料理やパスタやサラダをまとめて盛る使い方が提案されています。ひとりの夜でも、皿が大きいと余白が残ります。その余白があると、食べる動きが急がしくなりにくいです。
うつわの手触りは、晩酌のテンポに直結します
陶器は、ガラスや金属と違って温度がゆっくり移ります。手に持ったときの重みや、テーブルに置いたときの音も含めて、時間の質を決めます。十草の面で乾いた肴を受け止めて、裏の面で少ししっとりした料理を迎える。こういう切り替えが、家の晩酌にはちょうどいいです。
取り扱いは、購入ページの案内を確認すると安心です
陶器は焼き上がりや釉薬で個体差が出ます。電子レンジや食洗機などの扱いは、販売元の案内に沿うのがいちばん確実です。長く使うほど表情が変わる器なので、最初に扱い方だけ押さえておくと気持ちが楽になります。
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