DONUMが目指すのは、飲み終わりに道が残る味です
グラスを傾けながら、どこまで行くワインなのかが早い段階で分かる夜があります。DONUMは、香りと口当たりの盛り上げ方よりも、最後にどう着地するかに重心を置いているように感じられます。飲み終えたあとに余韻が散らばらず、1本の線として記憶に残る。その方向へ、最初から設計が向いています。
ここで覚えておきたいのは収束感です
収束感とは、味の要素がばらけずに、終点へ向かってまとまっていく感覚です。赤い果実や黒系果実の甘やかさが出ても、途中で甘さだけが前へ出過ぎない。樽の香りがあっても、木の匂いだけが居座らない。酸味と渋みが、置き去りにならずに一緒に帰ってくる。DONUMの狙いは、このまとまり方にあると言えます。
ボルドーを思わせる輪郭とは、濃さではなく骨格のことです
ボルドースタイルと聞くと、濃厚で重い赤を想像する方もいるでしょう。けれどDONUMの説明にあるボルドーらしさは、重さの誇示というより、骨格の作り方にあります。骨格は、酸味とタンニンが支える線のことです。公式のテイスティングノートでは、瑞々しく活力を感じる酸味と、しなやかに溶け込んだシルキーなタンニンが調和するとされています。タンニンは渋みの成分です。シルキーという言い方は、舌に引っかからず、触感として残る渋みだと考えると分かりやすいです。
寄り道しない上質は、足し算ではなく配列で決まります
上質は、要素が多いことと同じではありません。DONUMの良さは、要素が順番通りに現れる点です。最初に甘やかな果実の香りが来て、次にスパイスやボタニカルな香りが重なり、空気に触れてなめし革やシガーのような複雑さがほどけると説明されています。香りが増えていくのに、話が横道へ逸れない。そういう配列です。ワインの表情が変わっても、目的地は同じ方向に見え続けます。
後味の芯はミネラルの旨みです
飲み終わりがきれいにまとまる理由として、公式にはアフターにミネラルからの旨みが現れ、余韻を持続的にすると書かれています。ミネラルは、石っぽさのような硬い印象だけを指す言葉ではありません。塩味の気配や、だしのような奥行きとして感じることもあります。DONUMでは、その旨みが最後に出てくることで、果実味が甘さで終わらず、渋みが苦さで終わらない。終点の手触りが、飲み手の中に残ります。
ボルドーとニューワールドが混ざると言われるとき、迷う必要はありません
公式には、ボルドーのクラシックタイプを思わせる丁寧な造りを感じながらも、ニューワールドのモダンな雰囲気も漂うフュージョンを楽しめるとされています。ニューワールドは新しい産地のことです。果実味が明るく出やすい、と言われることがあります。ここで大事なのは、どちらの言葉も、飲み手の選び方を軽くするために置かれている点です。クラシックの骨格があり、モダンな飲みやすさもある。その両方があるから、赤身肉やチーズ、パスタのような家庭の定番に、説明なしで合わせやすいのだと思います。
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